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2019.10.31
COLUMN
仕立ての良いスーツとは①
仕立ての良いスーツというのは一体何なのでしょうか。
今回は良い『仕立て』の一例をご紹介したいと思います。
そもそも『仕立て』とは何を指すのか。
もちろん生地自体も『仕立て』の一部ですが、業界的には縫製とそれに付随するものを指します。
スーツは、着る者をいかに逞しく男性的に見せるかが仕事です。
一般的に、日本人の胸板は欧米人に比べ平胸です。なので、胸回りを立体感に見せることが重要になってくるのです。
良い『仕立て』というのは、スーツの中に使っている副資材(芯地など)にこだわります。
馬のたてがみを使用した芯地を採用することで、柔らかく保形性を保ち衿まわりに自然な立体感を演出することができます。
そして、ウエストラインに繋がる自然なシェイプが一層の立体感を生み出します。
また、日本人は前肩といって、欧米人に比べ肩が前方に出ていますので、いせ込み技術により、日本人向けの肩形状に合わせ前方にカーブするように裁断・縫製をすることで、窮屈感の少ないジャケットに仕上がります。
ただ良い生地を使っているのが良いスーツというわけではありません。
見えない部分でどれだけ手間をかけているか、が最も重要だと思います。