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COLUMN
スーツがテカる
学生服でお尻やひじ裏の生地がテカってしまった経験は誰しもあると思います。
大人になり、スーツがテカってしまってはみっともないですよね…。
そのようにテカらないためにも、予防策と処置方法をご紹介したいと思います。
そもそも、なぜテカるのか?
結論から申し上げますと、原因は生地の圧着&摩擦です。
繊維が摩擦によって潰され、繊維が平坦になりキューティクルが無くなるからです。
そうなると、自然な素材感がなくなり、光が反射しやすくなります。
(※左が正常な繊維で、右が潰されキューティクルを失った繊維)
一度テカってしまった場合、修復は難しいので、日々の手入れを怠らないことが第一です。
普段どのような手入れをすれば良いのか以下でご紹介したいと思います。
①ブラッシング
テカりを防止するためには、繊維を弱い状態にしないことが重要です。
繊維が弱い状態というのは、水分を含んで放置された状態やアルカリ性の土埃が付いた状態などです。
ですので、スーツを使用した後はブラッシングをして一日で蓄積された細かいゴミを書き出すことが大事です。
②スーツをローテーションで使う
以前の記事にも書きましたが、スーツは休ませることが絶対に不可欠です。
特に良い素材(繊維は細いもの)を使ったスーツは、ダメージを受けやすいのでしっかりアフターケアしないと長く着られません。
もう既にスーツがテカってしまっている場合は、いくつか対処法がございますので、ご紹介したいと思います。
①スチームアイロンを当てる
軽いテカりの場合はスチームアイロンを当てて、繊維のキューティクルを開かせることが可能です。
湿気を多く吸うことで繊維のキューティクルが開き、湿気を逃がそうとする羊毛の特性を活かします。
(ちなみに、におい取りもこのようにして行います。)
②アンモニア水をかける
頑固なテカりの場合、アンモニアの繊維膨張作用を利用してキューティクルを強制的に開かせます。
アンモニアを直接かけるのではなく、12倍ほどに希釈して塗布してください。
かけた後は、押し付けないようにアイロンで蒸気を当てます。
その後は、ハンガーにかけて陰干しします。
③市販のテカり取り液なるものを使用する
ネットで調べて頂くと結構出てきます。
効果は不明ですが、使ってみる価値はあると思います。
ただ、生地の色が変化してしまう淡い色のスーツにはあまりご使用をお勧めしません。おそらくシミになります。
ポリエステルの生地は羊毛の特性がないため、一度テカるとなかなか修復が困難です。
そのような意味ではポリエステル生地のスーツはテカりやすいといえるでしょう。
しっかりスーツをケアする習慣が身に着けば、少しでもスーツの寿命が長持ちしますので、面倒くさくても行うべきですね。